寝支度を整え、家の中が静かになった頃、 政子はリビングのソファに座り、再びノートパソコンを開いた。
まだ心の中で熱を帯びているソフト競馬Jpnの映像が頭から離れない。
気付くと
「ソフト競馬 乗馬クラブ 初心者 参加」
とキーボードを打ち込み、検索ボタンをクリックしていた。
画面には、いくつかの乗馬クラブの名前が並び、政子の心は少しずつ高まっていた。
都内や近隣県で開催されている場所がいくつか見つかり、
その中でも「初心者歓迎」の文言が目に留まる。
「ここなら…行けるかもしれない」
政子は埼玉県にある一つのクラブに目をつけ、そのホームページを開いた。
クラブの紹介ページには、アットホームな雰囲気の写真や、初心者でも気軽に楽しめるというメッセージが掲載されている。
「まずは見学からでもいいかもしれない…」
「ん~、早くお問い合わせしたい!」
少し興奮気味に、それでも冷静に、政子はクラブの名前を控え、ベッドに飛びこんだ。
しかし、目をつぶると、再びソフト競馬Jpnの映像が頭をよぎり、自分を重ね合わせ、
寝付けなくなっていた。
時計に目をやると2時43分だった。
政子が新しい一歩を踏み出す準備は、徐々に整っていった。
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